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台湾の便當は日本語に由来
長いこと台湾で鉄道便當を食べてないのですが、その後新しいメニューなんかも出ているだろうと思って、台湾の鉄道弁当のことを少し調べてみました。
ところで、なぜ台湾では弁当のことを便當(ビェンタン)と言うかご存知でしょうか？
これは、元々は日本語の弁当(＝便當)をそのまま台湾の人が使って台湾語になったそうです。
※台湾式の「便當」とは？
ですから、中国大陸では便當と言っても通じません。大陸では、盒飯(フゥファン＝箱飯)とか言うようです。台鉄が販売している鉄道便當も、日本の駅弁が元になっています。
参考：台湾鉄道弁当
参考：台湾鉄道の弁当箱
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台湾鉄路(台鉄）は、６箇所で便當製造
台鉄では、６箇所に鉄道弁当を作る調理場があります。そこからそれぞれの営業範囲で弁当を販売しています。
各地区で、いろいろ特色があるかな？と思ってメニューを見たのですが、場所によってメニューに大きな差はないようです。
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鉄道弁当の種類は大きく分けて４種類
日本だったら、駅弁買うときに迷うほど種類があったり(東京駅地下！)しますが、台湾ではそんなに種類はないと思います。
大きく分けて、豚バラ肉の排骨を使ったもの、鶏もも肉を使ったもの、その他の４種類です。。
排骨(パイグゥ）便當
骨付き豚の唐揚げが真ん中にドーンと乗り、周りに煮玉子、炒め野菜などがご飯に乗ったもの
鶏腿(チィトィ)便當
鶏もも肉の照り焼きや醤油煮込みなどと煮玉子、炒め野菜などがご飯にのったもの
素食(スゥシィ)便當
仏教徒、ベジタリアン向けの便當。動物性の原材料は不使用。
台湾にはベジタリアンが人口の１割近くいるそうです。
宣伝文句には”三低一高”＝「低油、低糖、低塩、高纖維の健康飲食」とあり、ダイエットにも良さそうです。
魚、猪などを使ったものなど
あまり一般的では無いように思いますが、魚を使ったものや、台湾原住民式の素材を使ったものもあります。
焼鯖便當。
鯖は、ここ１０年位に、中国や台湾の人が日本に行って味を覚えてきて、それから人気が出てきたと聞きました。
台鉄便當の価格は、60元～100元(￥220～370）です。内容の割には価格が安くてコスパ良しと思います。
上記の写真を見ても分かる通り、見た目をきれいにというよりも実質本位の便當です。でも、味がしっかりついていて美味しくて食べごたえがあります。
日本人的感覚では、現地の特産品使っていろいろなバリエーション作ればいいのにと思ってしまいます。もちろん、商売ですから駅弁買う人の人数の問題もあるのでしょう。
(ただし、これは台鉄便當の話なので、駅以外ではいろんな便當も売ってます)
各製造場所ごとの便當
それでは、6箇所の便當製造場所ごとに、その内容を簡単に見ていきたいと思います。ただし、内容は前述の通りで、内容にあまり大きな差は有りません。
臺北鐵路餐廳(台北鉄路餐庁)
台北で製造、台北、板橋、桃園、中壢の臺鐵便當本舖で販売。
台北駅は、台湾で一番大きい駅でもあり、駅弁を買う人も多いためでしょうか。10種類の便當があります。
台北駅では、この台北鐵路餐廳の便當を販売する「臺鐵便當本舗」と、後述の車勤服務部(七堵)製造の便當を販売する「台鉄夢工場」の売店もあります。
つまり、台北駅では、合わせて16種類の台鉄便當が販売されています。
排骨弁当80元です。骨付き豚バラ肉の唐揚げがドーンと乗ってボリューム満点。
他に煮卵、みりん漬けの焼き魚、季節の野菜が盛りつけされています。８0元(約3０0円)
車勤服務部(七堵)
台北から基隆方向に行く途中の七堵(チィドゥ)で製造。
七堵、台北、南港、汐止、基隆、羅東、樹林の各駅「夢工場」売店で販売。
メニュー写真なんだから、もう少し美味しそうに撮影すればいいのにと思いますが・・・
それでも、七堵駅製の弁当は味が良いと評判らしいです。
鶏もも肉、煮玉子などの鶏腿弁当100元です。
確か、この便當を台北から花蓮か蘇澳に行く時に買ったように思います。
臺中鐵路餐廳
新竹、台中、台中高鉄、彰化で販売。
爌肉便當(八角)（豚角煮便當）
梅干しと煮ているので、油っこくなく食べ飽きない。ししゃも、煮玉子、豆干(豆腐)などを盛り付け。
８０元(約300円）
高雄鐵路餐廳
高雄からは、台南、嘉義、高雄、新左営、鳳山、屏東、高鉄台南、高鉄左営の各駅で販売。
阿里山便當 100元(約370円)
阿里山便當は、高雄鉄路餐庁独自のもので、豚バラ煮込み、鯖の唐揚げの二品を中心に、阿里山特産の各種野菜、煮玉子、かまぼこなどを盛り付けている。
車勤臺東餐務室
台東駅夢工場売店で販売。
鶏腿便當。100元(約370円)
焼き鶏もも肉、煮玉子、鯖唐揚げ、サツマイモ、季節の野菜を盛り付け。
車勤花蓮分部
花蓮駅台鉄夢工場売店で販売。
花東特蔬便當 100元(約370円)
台湾東部の花蓮、台東の原住民伝統の塩漬け豚肉、塩付けシイラに季節の野菜、魚団子などを盛り付け。
台鉄以外にも有名な便當
以上、台鉄駅構内で販売されている台鉄の駅弁便當を見てきましたが、実はそれ以外にも民間会社が販売している有名な便當があります。
ただし台鉄駅構内で販売するには権利金のようなものがかなり高いらしく、現在では駅構内での販売はしていないそうです。
有名なのは、夏にサンドアート大会が開かれる福隆(フゥロン)駅前の「福隆便當」（福隆弁当）、
台東県の池上(チィシャン)駅前の「池上便當」（池上弁当）。
池上は、台湾でも美味しいお米が取れることで有名です。日本で言えば「魚沼のコシヒカリ」といった所でしょうか。
嘉義から阿里山に登る阿里山鉄道の奮起湖(フェンチィフー)駅前の「奮起湖便當」（奮起湖弁当）。
この3つの便當は台鉄ではなく、民間便當会社のものですが、昔から有名な所です。
私が勝手に「台北のお弁当屋さん横丁」と呼んでいる南陽街の横丁にも、「池上米便當」「福隆便當」の看板を出しているところがあったように思います。
機会があれば、ぜひどうぞ。
※弁当資料写真は、台湾鉄路ホームページから引用しました。
（2021/01/05）
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