鬼月(農暦七月)と中元(農暦七月15日) 

農(旧)暦の鬼月と中元(道教の信仰)

台湾や中国、香港、シンガポール等の中華文化圏では農(旧)暦の七月のことを「鬼月」と呼びます。

鬼月には、七月1日に地獄の門が開き亡くなった御先祖様が、自分の家に帰ってくると言い伝えられています。

この門は七月15日に全開になり、ご先祖さまもこの日には沢山帰ってこられます。この七月15日を、中元といいます。


ところで地獄の門が開いたときには、ご先祖さまだけでなく一緒に地獄の鬼や悪霊も出て来ます。

「好兄弟放暑假(ハオションディファンシュウシア)」といって、悪霊も夏休みなんだそうです。(笑)

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鬼月の習わし

七月13日14日には、家の前で火を焚いてご先祖様が迷わないようにお迎えします。

ご先祖様にはごちそうを準備しておもてなしをします。また、ご先祖様には一緒に悪霊もついて来ます。

悪霊を邪険にして怒らせると居座られてもいけないので、「好兄弟(ハオ ションディ)」としてご先祖のお友達のようにおもてなしをします。

駐在時の同僚に聞いた話では、好兄弟へのもてなしが良すぎると気に入られて長居されるので、そのへんの加減も考えないといけないらしいです。

地獄の門は、中元(七月15日)を過ぎるとまた少しずつ閉まり始め、八月01日には完全に閉まります。

ご先祖さまや好兄弟(鬼、悪霊)にはご機嫌よく一緒に地獄に帰ってもらうようにお土産をもたせ、お見送りします。

この道教思想の鬼月、中元の風習が中国仏教の盂蘭盆会と結びついてお盆の習慣になり、中元のおもてなしの風習が、お世話になった方への贈り物になったのではないかと言われているそうです。(諸説あり(笑))

この風習が日本にも入ってきて、我々日本人もお盆に同じようなことをするようになったのでしょうね。

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鬼月(旧暦七月)には派手なことはしない

鬼月に、地上に出てきた鬼や悪霊たちは、物珍しげに街なかをうろうろしているので、人だかりがしていたり、面白そうなことがあると近寄ってきます。

悪霊たちに目を付けられないように、鬼月には派手なこと(結婚、祝い事、引っ越し、旅行など)をしてはいけないと言われています。

また、悪霊がたくさん出てきているので、水辺に近寄ったり、夜に笛や口笛を吹いたりしては行けないそうです。そのほかにも、夜に洗濯物を干さない、博打をしてはいけない、病院にはなるべく行かない、などのタブーがあるそうです。

思い出してみると、私も子供のころに同じようなことを言われた記憶があります。年配の方で同じようなことを言われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

どこかで文化がつながっているのだと思います。

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鶏龍(基隆)の中元祭

基隆の中元祭は、交通部観光局が選定した台湾十二大祭りの一つに挙げられています。

起源は清代に遡り、最初に基隆に移民してきた中国福建省の漳州人と後からやって来た泉州人との間で、出身地の違いから、商売や土地、耕作、風習、信仰などの面で衝突が絶えず、死傷者を出すほどの悲劇的な対立が続いていました。

1853年、杭頂(現在の南栄公墓)で、大規模な武力衝突が起き、双方合わせて100人あまりの死傷者を出しました。その後、互いの挑発で再び紛争が起きそうになった時、双方の大老と首領が協議の場を設けて和解を行い、紛争はようやく収束を迎えました。

双方は、犠牲者たちを「老大公」と名付けて共同葬儀で弔いました。その後話し合いの結果、基隆地区の11の「宗親」張廖簡、吳、劉唐杜、陳胡姚、謝、林、江、鄭、何藍韓、賴、許等の十一姓(同じ姓で組織される親族会)が持ち回りで、中元の祭事を行うことになりました。(鈴木一族、佐藤一族、田中一族のような感じですね。)

これを「11字姓」と呼びます。宗親は、出身地ではなく血縁関係で結成されているので、漳州と泉州の出身者が互いに協力し合い、中元の供養をするようになったのです。

現在はグループが増えて「15字姓」になっています。
(交通部観光局の資料から引用)

基隆の中元祭は、農暦七月1日の開龕門(鬼門を開く)から始まって、13日の灯籠、山車の市内パレード、14日の灯籠流しが有名です。

基隆の鬼月・中元節についてはこちら:基隆「鶏龍(基隆)中元祭」



(2018/6)(2021/07/31)

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