台湾スシローの寿司無料キャンペーンで改名騒ぎ
台湾いろいろ情報の方では、すでに掲載していましたが、3月17・18日に台湾スシローが名前に「鮭魚」の字が入っている人は、1卓6人まで寿司が無料というキャンペーンとを実施したところ、改名をした人が続出したようです。
キャンペーンの内容は、下記のようなものです。
鮭魚は、「グェイ ユィ」という発音ですが、
・名前に「グェイ」又は「ユィ」と同じ発音の一文字があれば、1割引。
・名前に「グェイ」と「ユィ」の二文字の発音があれば、半額。
・名前に「鮭魚」という文字があれば、無料。
このキャンペーンは、同行者5人含めて6人までOK。


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この人達、こんな風に改名・・・
スシローの寿司が、無料になるということで、この人は「劉育銓」という名前ですが、ご覧の通りに改名。

蒋さんという人は、「蔣鮭魚與熊掌好吃藥師國考一次過(蒋サケ、熊の手美味しい、薬剤師国家試験合格)」という名前に改名。
陳さんという人は、「陳愛台灣鮑鮪鮭魚松葉蟹海膽干貝龍蝦和牛肉美福華君品晶華希爾頓凱薩老爺(アワビ、マグロ、サケ、松葉ガニ、ウニ、貝柱、ロブスター、牛肉、ハワードプラザ、パレ・デ・シン、リージェント、ヒルトン、シーザーパーク、ロイヤル)」と改名したそうです。
こんな風に台湾全域でおよそ300名が改名したようで、この2日間で、約1000名が寿司を楽しんだらしい。(RTI台湾国際放送)
改名した人たちは、スシローが次には「マグロキャンペーン」とか「アワビキャンペーン」とかするのを楽しみにして待っているのでしょうね。
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なんでこんなに簡単に改名できるのか
でも、こんな名前に変えてこの後どうするんだろうと思いますが、台湾では3回まで改名が認められていて手数料80元(300円位)で手続きができるんだそうです。時間も30分かそこらで。
何でも、2003年に「姓名条例」が大幅に修正され、改名に対する制限が緩和されたから。
台湾では「命名の自由」というのは個人の権利だと考えられているので、日本のように裁判所の許可はいらないそうです。
また、「姓名条例」によれば、以下の事由がある場合、改名申請ができる(同条例第7条)。
(1) 同時に、一つの機関、機構、団体又は学校において、姓名が完全に同一の人がいる場合
(2) 三親等以内の直系尊属と名が完全に同一の場合
(3) 同時に、一つの直轄市、県(市)に6ヶ月以上居住し、姓名が完全に同一の人がいる場合
(4) 公務員への任用時に姓名が完全に同一であることが発覚し、任用機関から通知を受けた場合
(5) 指名手配犯と姓名が完全に同一の場合
(6) 命名文字の字義が低俗・下品又はその他の特殊な原因がある場合
これらの理由って、例えばおじいちゃんやおじさんと同姓同名だったり、会社や学校に同姓同名がいたり、指名手配犯と同姓同名だったりしたら、改名が出来るということですよね。
更に、6番目の文字の意味が低俗だったり下品だったりした場合も改名出来るんですって。「名前の漢字が嫌いだ」ということでも良さそうですね。
でも、こんな理由で簡単に戸籍上の名前を変えられるのって、後々問題ないのかな?
昨日まで「山田太郎」だった人が、今日から「山田裕次郎に改名しました」みたいなことが、実際にあるようです。
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台湾では、有名な行天宮の地下道の占い横丁のように街のあちこちに占いがあったりします。
何か良くないことがあると、占ってもらって「名前を変えた方がいい。」と言われることもあるようです。そういう時に改名するということは、昔からあったことのようですね。
それと、台湾で聞いた話を思いだしましたが、昔、台湾では医療が十分ではなく子供の死亡率が高かったことがありました。
それで「神様が人間の子を連れて行く」を防ぐために、子供にブタ、犬、猫などと動物の名前をつけたりすることがあったそうです。(現在はどうなのかな?)
その後、子供が元気に育ってから、良い名前をつけます。今回も、本人が知らない内に、親が子供の名前を2回改名していたという事例もあったそうです。
伝統的に「改名」ということに対して、ハードルが低いんでしょうね。
日本では、戸籍上の名前は簡単には変えられませんが、芸能人などで占いで運勢の良い名前に改名するという事は、時々はありますよね。
でも、日本と台湾の思わぬ文化の違いを見せられた出来事でしたね。
明日、会社行ったら同僚が「今日から田中スザンヌに改名したから…」とかなったらどうですか?
「じゃあ、私も昼休みに、山下松健児(マッケンジー)に改名してくるよ。」なんてね。

(2021/03/28)